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コイン電池(CR2032)でDFPlayerを動かす
今回は、コイン電池を電源にして、DFPlayerから音を出す方法について紹介します。
「収納スペースの狭いところにDFPlayerを組み込みたい」
「乾電池では動いたのにコイン電池に変えたら、音が鳴らなくなった」
という方、ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに「コイン電池」と「ボタン電池」、意識して使い分けていなかったのですが、調べてみると厳密には違うようです。
- コイン電池 ・・・ CR(二酸化マンガンリチウム電池)、BR(フッ化黒鉛リチウム電池)
- ボタン電池 ・・・ LR(アルカリ電池)、SR(酸化銀電池)、PR(空気亜鉛電池)
今回は「CR2032」を使用するので、この記事では「コイン電池」と表記します。
目次
配線図
CR2032を4個並列に繋いでも同じようにDFPlayerを動かせるとは思いますが、今回は直列用のコイン電池ケースを使ってきっちり土台の中に収めたかったので、直列での回路を採用しました。
必要なもの
- DFPlayer mini - Amazon
- マイクロSDカード(最大32GB)
- マイクロスピーカー
- タクトスイッチ
- 三端子レギュレーター(7805)
- 電解コンデンサ(470μF/16V)×2個
- コイン電池ケース × 2個 - Amazon
- コイン電池(CR2032)×2個
技術解説
DFPlayerの動作電圧は、3.3V~5V。
今回使用するコイン電池『CR2032』の電圧は、3V。
乾電池2個(1.5V×2)なら音は鳴りますが、同じ3Vでも『CR2032』一個ではDFPlayerを動かすことができません。
乾電池に比べて流せる電流が少ないからです。
DFPlayerを動かすには、待機中でも20mA。
音を鳴らすときには、100mA以上の電流を出力できるパワーが必要です(ファイルの音量や接続するスピーカーによって消費電流は変わってきます)
そこで、複数のCR2032を直列に接続することで、出力電流を大きくします。
今回は、CR2032を『4個』使いました。
※CR2032が2個入る6V仕様の電池ケースを2つ繋げて、12V仕様に改造しました(電池ケース裏面のネジを外すと端子があります)
一応、1個だけ・2個直列(6V)も試したのですが、
- 電流不足を示す赤ランプが点滅
- 音が途中で途切れる
- ノイズだらけで音が汚い
といった状況で、まともに動きませんでした。
CR2032を4個使うので、
電圧 = 3V×4個 = 12V
となります。
しかし、このままではDFPlayerの動作上限電圧となる「5V」を超えてしまいます。
そこで、『三端子レギュレーター(7805)』を使い、12V→5Vにしています。
なお、三端子レギュレーター用の入力端子・出力端子それぞれに、電解コンデンサ(470μF/16V)を入れています。
この電解コンデンサがないと、電気の供給が不安定になる為、音が途切れてしまう場合があります。
これで、DFPlayerを動かすための電源がコイン電池でも確保できました。
その他、DFPlayerの基本動作に関しては、以下の記事をご覧ください。
注意点
なお、アルカリボタン電池を3個以上直列接続する場合、
- 電池が消耗してきたら、すぐに電池を交換する
- 種類やメーカーの異なる電池を混ぜて使わない
- 新しい電池と古い電池を混ぜて使わない
- 使用しないときはスイッチをオフにする
という点に注意して使用する必要があります。
過放電により、破裂に至る可能性があるようです。