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なぜ、オシロスコープが必要なのか?

オシロスコープに表示されたパルス波形

「プログラムを書いたけど、ちゃんと動かない」

こんな時にオシロスコープが便利なんです。

例えば、マイコンでモーターを制御しようとしたとき、PWM信号を出力しますよね。

そのときに、

「実際にどんな波形がモーターへ送られているのか?」

「時間経過で信号はどのように変化しているか?」

を見るための装置がオシロスコープです。

テスターは情報不足

中には「テスターで見ればいいじゃん」と思う方もいるかもしれません。

たしかに出力ピンをテスターで測れば、HIGHの信号が出ているか?LOWの信号が出ているか?を確認することはできます。

しかし、実際のPWM信号(パルス信号)は、HIGHTとLOWの組み合わせです。

テスターで分かるのは、あくまで簡略化された情報でしかありません。

例えば、以下のプログラム(MicroPython)を実行してみたとき↓

# GPIOピン制御・PWM制御のライブラリを読み込む
from machine import Pin, PWM

# 時間関連のライブラリを読み込む
import time

# PWM制御を行うピンの設定
pwm = PWM(Pin(17, Pin.OUT))

# PWM制御の動作周波数
f = 50
pwm.freq(f)

# デューティー比
dty = 0x5555

# PWM出力
pwm.duty_u16(dty)

オシロスコープとテスタ、両方で同じ出力ピンの信号を計測してみると、このように表示されます↓

オシロスコープとテスタ、両方で同じ出力ピンの信号を計測してみた結果

オシロスコープでは「3.3V」と「0V」の信号が繰り返されているのに、テスターでは平均化された「1.1V」という数値が表示されてしまいます。

オシロがあれば、トラブルの解決が早い

これだと、もしテスターしか持っていない場合、

「ずーっと1.1Vが出力されている」

という情報しか分かりません。

そうなると、

「なんで、3V(HIGH)出てないの?」

「壊れた?」

「ピン間違えてる?」

なんて変な勘違いを生んでしまう事があります。

実際、

「デューティー比を間違えていて、サーボモーターが思うように動かなった」

「センサーがHIGHのまま反応していないと思ったけど、実際には受信した一瞬だけLOWに落ちる仕様だった」

といったテスターだけでは分からないトラブルも過去にありました。

PWM信号で動かしているサーボモーター

必要なときは、突然に

もちろん電子工作程度であれば、オシロスコープなんか持っていなくても、なんとかなる部分も多いです。

ただ、突然やってくるんですよ。

「オシロで波形が見れれば、すぐに原因が分かりそうなのに・・・」

なんて日が。

ところが、オシロスコープは電子部品のように近所のお店ですぐに買えるものではありません(特に私のような田舎住まいだと)

オシロで見ればすぐに解決するのに、何日もハマって、無駄な時間を過ごしてしまうのはすごくもったいない。

もし、「オシロ、持っておいた方が良いのかなぁ」と悩んでいるのなら、間違いなく今のうちに準備しておいた方が良いです。

いざ!という時、

「あのとき、買っておいてよかった~」

と、きっと過去の自分を褒めたくなりますよ。

ちなみに、私が使用してるオシロは4,000円くらいの安物ですが、十分活躍してくれています↓

Quimat 2.4インチ TFT デジタル オシロスコープ(Q15001)

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オシロスコープの使い方を解説している記事もあるので、そちらも参考にしてみてください↓

中華系の格安オシロスコープ(Quimat Q15001)操作一覧表&使い方

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運営者プロフィール
コダマ

職業はIT系フリーランス。過去、電子配線業務の経験が10年ある為、はんだづけも得意です。宮崎県在住、30代・2児の父親。

プロが教える!イチからわかるハンダ付けのコツ(工学社)の著者です。

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